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exhibition

多様なゲストキュレーターが選ぶそれぞれの「スペクトラム」

スペクトラムファイル 18 浦川通

推薦者 森永邦彦

期間:2017.09.25〜10.09
会場:MINA-TO(スパイラル1F)

「スペクトラム」とは、英語で“連続体” や“領域”、プリズムを介して生じる色彩の配列を意味します。

スパイラルは、設立30周年を迎えた2015年、現在または未来の創造活動について未定義なもの、領域の定まらないものにこそよりいっそうの可能性があると仮定し、この「スペクトラム」というコンセプトキーワードを提示して多くのクリエーターを紹介してきました。
そこから数年を経た今もなお、既存の表現の垣根を超え、国籍も世代も問わず、領域横断的に創作をする新しいクリエーターが各地で活動しています。展覧会シリーズ「スペクトラムファイル」では、多様なゲストキュレーターを招き、社会に気づきをもたらす表現の可能性について対話を深めながら、境界領域に潜む未知の才能を拾い上げ、広く紹介していきます。開催期間中は、トークなども実施しながら、多くの方とアイデアを共有していきます。
Spectrum File ー 18 浦川通 Toru Urakawa

【推薦者の言葉】

日常と非日常は“境界”で分けられるような対概念ではなく、
常にあいまいな境界をもちながら“連続”している二つの世界であると思う。
非日常は、日常からかけ離れた世界ではなく、日常の中にこそ埋もれている世界であってほしい。

浦川は、数理的視点から日常と非日常の境界を揺さぶり続ける。
メディアアーティストやコンピュータープログラマーという言葉をきくと、
血の通った人間や、揺れ動く気持ちと密接にある“日常”から、遠く離れた世界を想像してしまうが、
彼がつくりだすものはそうではない。

浦川は、あくまでも、日常の中に埋もれている“数理的思考”を拾い上げる。
そして、コンピューターを駆使した壮大な機械のインスタレーション作品における複雑な数理をつくるのではなく、
誰もがつかったことのある日常的な生活用品や、誰もが経験したことのある日常的な現象の中に拘る。

0 と 1、プログラム言語、距離、情報とノイズ、遠近感、そういった数理的思考と、
カードゲーム、辞書?はたまた、サンドイッチ、エプロンといった日用品を、
連続した世界として接合してしまう。それらの領域の接点には、
未来的で斬新な世界ではなく、より「感覚」や「感情」というものに寄り添った
原始的、かつ普遍性をもった世界が存在していることを、彼の作品から知ることができる。

浦川が発見をした新しい日常がここからはじまることを願う。
【アーティスト Artist】

浦川通 (うらかわ・とおる)
2013 年早稲田大学大学院修了(基幹理工学研究科・数学応用数理専攻)。School for Poetic Computation 2014 年秋クラス卒業。日常生活で用いるものを数理的な視点と共に成立させることに興味を持ち、種々の活動を行なう。主な制作物・活動にバイナリカードゲーム(2014 年-)、Coded Textile(2016 年、ANREALAGE との共作)など。
【推薦者 Nominator】

森永邦彦 (もりなが・くにひこ)
1980年東京都生まれ。ANREALAGEとは、A REAL-日常、UN REAL-非日常、AGE-時代、を意味する。大学在学中にバンタンデザイン研究所に通い服づくりをはじめる。 「神は細部に宿る」という信念のもと作られた色鮮やかで細かいパッチワークや、人間の身体にとらわれない独創的なかたちの洋服、テクノロジーや新技術を積極的に用いた洋服が特徴。2003年「アンリアレイジ」として活動を開始。2014年15S/Sよりパリコレクションデビュー。
www.anrealage.com
■『意識の辞書 文豪編Ⅰ夏目漱石』

例えばあの人が「人生」について考える時、ほかにどんなことを考えているのか―

「意識の辞書」とは、ある特定の集団あるいは個人の持つ”意識の流れ”を浮かび上がらせた辞書。

通常五十音順に並ぶ言葉が、この辞書ではニューラルネットワークを用いた機械学習により「その人の意識の中で意味の近い順に」並びます。

シリーズ第1作は、近代文学の巨匠「夏目漱石」の数ある名作から言葉を拾い、並べ直すことで、彼の意識のスペクトラム(連続体)を浮かび上がらせます。
夏目が「人生」について考える時、同時に何を考えているのでしょうか。
ぜひ会場で辞書を引いて確かめてみてください。

■Spectrum File 18 浦川通 ワークショップ 「意識の辞書をつくる」
日時:2017年10月1日(日)14:00〜15:30(開場:13:30)※終了しました
会場:スパイラルルーム(スパイラル9F)
   東京都港区南青山5-6-23
定員:10名
参加費:無料
■辞書販売のご案内
本展で展示する辞書『意識の辞書 文豪編 I 夏目漱石』は MINA-TO にて販売します。
販売期間 : 2017 年 9 月 25 日(月)-10 月 9 日(月・祝) 11:00-20:00
販売場所 : MINA-TO(スパイラル 1F) サイズ : 四六版 販売価格 : 2,400 円+税

■開催概要
会期 : 2017 年 9 月 25 日(月)ー10 月 9 日(月・祝) 11:00 - 20:00 会期中無休
会場 : MINA-TO(スパイラル 1F) 東京都港区南青山 5-6-23

主催 : 株式会社ワコールアートセンター
企画制作 : スパイラル
データ解析 : 梶原侑馬 (Qosmo, Inc.)
データビジュアライゼーション : ロビン ジャンガース (Qosmo, Inc.)
表紙デザイン : 三ッ間菖子
本文デザイン : 渡邉唯 (TWOTONE)、廣瀬健 (TWOTONE)
空間デザイン : 末冨亮
Spectrum File Archives

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