AUGUST<自由研究>
2010.08.03
夏真っ盛りの8月。今月は夏休みの自由研究に励む小学生から、 好奇心旺盛な大人にもオススメの、なかなか知られていない楽器や、自作の楽器、日用品やおもちゃまでを楽器として使用している作品をご紹介。楽曲としての完成度はもちろんのこと、音楽の広い可能性を感じることのできる作品ばかりです!
Hermeto Pascoal E Aline Morena / Bodas De Latao (TRATORE)
先日の来日公演では、70歳を越えてもなお、前衛的な姿勢で素晴らしいパフォーマンスをみせてくれた、ブラジルを代表するマルチ・インストゥルメンタリスト、エルメート・パスコアル。これは'06年に続く、妻アリーネとの共同名義での新作です。ピアノ、パーカッション〜水泡、コップと多種多様なモノを操りながら直感的に生み出されるグルー
ヴは強烈、かつ自然体。驚きに満ちた中にも不思議と楽しい気分になってしまうのが、パスコアルの素晴らしさの一つでしょう。(8月中旬発売予定)

Oki Dub Ainu Band / Sakhalin Rock (CHIKAR STUDIO)
奏者の絶えていたアイヌの伝統弦楽器である"トンコリ"。それを現代に蘇らせ、強靭なグルーヴを加えたことで賞賛を得たOkiの、Dub Ainu Band名義では4年振りとなる新作。制作中"トンコリ"の源流を知る為にサハリンを訪れ、その際の衝撃がかなり影響しているとのことで、ヘヴィーなダブ処理ながらも、アイヌ独特のエッセンスが十二分に練り込まれている。伝統/最新/世界の音楽を飲み込んだ、唯一無二のロック作です!

Staff Benda Bilili / Tres Tres Fort (CRAMMED DISC)
今秋に映画の日本公開も控える、コンゴの首都キンシャサで車椅子に乗って生活する半身不随のミュージシャン集団、スタッフ・ベンダ・ビリリ。ルンバなどのキューバ音楽からJBや、アフロ・ビート、レゲエやブルース等、様々な音楽的要素が混在する、しなやかなグルーヴを持った楽曲を、自作の楽器を含む味わい深いサウンドと卓越した演
奏、屈強な精神力から溢れ出す力強さ、そして優しさで紡いだ、ポジティヴなヴァイブに満ちた音楽が展開されている。

Uakti/Classicos (SONHOS & SONS)
洗濯機のホースや流しの配水管などを駆使して自作楽器を作り、それで強烈な音を奏でるブラジルのグループ、ウアクチ。そんな彼らの楽器は実は緻密に計算されて作られたもので、ただ変わった事をやっているのではなく、必要不可欠な音を音楽的に利にかなった形で創作しているから凄い。今回はクラシックの名曲を凄まじいサウンドでやっているのだ
が、この独特感と細部に至るまで響く美しい音は、世界的にも非常にハイレベルな音楽なのではないだろうか。
