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永く使えるシンプルな生活雑貨・インテリア・デザイン雑貨を提案する スパイラルオンラインストア

釉薬の一期一会の表情「MUSTAKIVI ムスタキビ」

本日より、テキスタイルデザイナー・陶芸家として活躍する石本藤雄氏のプロデュースにより生まれた、愛媛県松山市に位置するギャラリー&茶房「MUSTAKIVI ムスタキビ」のオリジナルプロダクトを販売しています。
石本氏の作品のベースになっているのは、幼少の頃を過ごした愛媛県砥部町の原風景と、20代から現在までを過ごす北欧フィンランドの豊かな自然。日本ならではの美意識と自然環境との調和を感じさせるデザインは、「美しい生活」をテーマとしています。

オリジナルプロダクトは、砥部町で約240年もの歴史をもつ伝統工芸の砥部焼に様々な種類の釉薬がかかり、日本と北欧それぞれの美意識が共存したような不思議な魅力を放ちます。職人の丁寧な手作業なくして実現できない色彩と造形、釉薬を使うからこその一期一会的な仕上がりは貴重です。
(上:MUSTAKIVI 制作の様子)

釉薬は上薬(うわぐすり)とも言われ、、陶磁器や琺瑯の表面を覆う薬品、もしくは薬品をかけてから焼いた後に仕上がった際のガラス質のことを指します。焼き物は粘土で造形し焼いたままの状態を「素焼き」と呼びますが、このままでは水分を吸収しやすく用途が限定されてしまいます。そこで、釉薬をかけてさらに焼くことで耐水性を増すことができます。釉薬に含まれる成分(金属質、木灰、藁灰など)と素焼きに使用した土の状態(含まれる水分、鉄分、空気など)の組み合わせや化学変化の仕方によって、色ムラの具合やヒビのように見える模様(貫入)がものによって異なります。

そのため、スパイラルオンラインストアでお取扱いする陶磁作家さんの商品でよくあるのが、制作工程・方法が同じでも、土を仕入れた時期や仕入れ元によって、もしくはその時々で使用した釉薬の具合によって商品の仕上がりが異なるということです。作家さんの作品が日々進化していくとも言えますし、「作品と一期一会の出会いを果たす」と捉えて、それを楽しみにオンラインストアで購入する、というのもひとつかもしれません。
MUSTAKIVIも、このように同じ商品でもそれぞれの「顔」があります。
ひとつひとつ、確かに人の繊細な手作業や集中力が注がれた結果であると考えると、職人さんに敬意をはらいたくなりますよね。
MUSTAKIVI ムスタキビ/プレート 角(3種)

左からTENMOKU(天目)、GOSU(呉須)、SEIJI CHIRASHI(青磁ちらし)と使用された釉薬の種類が名前についています。
(奥)MUSTAKIVI ムスタキビ/カップ「GOSU(呉須)」(3サイズ)
(手前)MUSTAKIVI ムスタキビ/プレート 丸 GOSU(呉須)

呉須はコバルトを含んでいる青藍色の釉薬。色ムラを締めるようなフチの黒い部分に風情を感じます。
(奥)MUSTAKIVI ムスタキビ/カップ「SEIJI(青磁)」(3サイズ)

透き通った淡い水色が美しい青磁。釉薬が厚くのらないと色がきれいに出ないようです。「SEIJI CHIRASHI」はMUSTAKIVI商品の中でも、最も仕上がりのバリエーションが未知数なので複数揃えて違いを楽しんでみてもいいかもしれません。
(奥)MUSTAKIVI ムスタキビ/カップ「TENMOKU(天目)」(3サイズ)

「天目」は鉄分を多く含んだ黒い釉薬の総称ですが、MUSTAKIVIの天目シリーズは黒とも茶色とも括れず、「天目色」と言うのが的確な絶妙な発色です。色が濃くのっている部分、薄いグラデーションの部分、白磁の対比が、伝統的な空気と現代的なミニマルさを持合わせています。

MUSTAKIVIの他にも、釉薬による風合いが魅力的な商品をいくつかご紹介します。
藤居奈菜江 ふじいななえ/練り込み 花入れ 黒

さまざまな土を重ねて組み合わせる「練り込み」という技法を用いて作られる藤居奈菜江の器。
赤っぽい土のナチュラルな質感の上にのった黒の大胆なマーブル模様の釉薬、そして個性的なフォルムがどんな花も引き立たせます。風合いが強く存在感があるため、静かな和室空間に置くとおすすめです。
mapoesie+S constance マポエジーズ コンスタンス/フラワーベース L(2色)

今度は打って変わってつるりとした質感と、洗練されたグラフィカルな線模様が特徴の花器。
フランスのブランド「mapoesie マポエジー」と、スパイラルマーケットがコラボレーションしたオリジナル商品です。海外のアーティストの柔軟な発想と高い技術を誇る日本の陶器メーカーであるセラミック・ジャパンのタッグにより、日本のものづくりの魅力にこれまでとは異なる視点から光を当て、新たなMade in Japanを提案しています。

カラーがフォルムとしても引き立つように、ホワイト、ネイビーの2色それぞれで釉薬の質感が異なります。
ホワイトはマット釉仕上げで、フォルムが一層引き立つようなミニマルな質感。対してネイビーは「結晶釉」といい、釉薬に含まれる成分が大きな核を成しているため結晶を柄のようにはっきりと目視することができます。これにより、ネイビーのムラが適度なノイズとして空間を彩ります。
BIRDS’WORDS バーズワーズ/ブローチ「bird tile」(6種)

アクセサリーやオブジェを制作する「BIRDS' WORDS/バーズワーズ」の代名詞的ブローチ。
白い地の部分に対して茶色の線を描いていると思いきや、実は白い釉薬の上からヤスリで削り、隠れていた土が浮かび上がった結果鳥の可愛らしい表情を作っています。よく見ると影の表現なども、やすった土の部分によってできています。釉薬をかけたあとにそれを削ることを前提に作る、という発想も面白いですね。


スパイラルオンラインストアではこの他にも、釉薬の魅力が引き出されている商品をお取扱いしています。ぜひご覧ください。

| カテゴリ 作家もの | 2017.09.22 12:57 |

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