今月から始まる新企画、CREATOR’S INTERVIEW。
普段は知れない作家の想いを届けます。
記念すべき第1回目のゲストは普段から親交のあるFillyjonk(フィリフヨンカ)さんです。
秋雨の中、台東区にある素敵なアトリエで貴重なお話を伺ってきました。
自分の想いと掛け合わせて、
自分ならではのストーリーに発展させてほしい
ー「フィリフヨンカ」という名前の由来を教えてください。
平岩さん:フィンランドの古風な女の子の名前に由来しています。私たちが想像するフィンランドの女の子のイメージですが、おしゃれで、自然が好きで、よく空想の世界に浸ってる..みたいな。そんなものづくりがしたいと思ってブランド名にしました。
ーブランドコンセプトは「思いを馳せる時間」だとお聞きしました。
平岩さん:そうなんです。作品を見た人に空想を楽しんでいただきたいと思っています。ジュエリーを見ながら何かを感じて思いを馳せる、そんな時間はとっても優雅で素敵なひとときだな…と。情報に満ち溢れた忙しい現代だからこそ、大切にしていただきたいことだと思っています。その「空想のきっかけ」を作ることが、Fillyjonkのものづくりです。
私たちはシーズンごとのテーマを「島」としてイラストで表現しています。物語の土台のような感じです。島ごとに物語の始まりの要素(作品や考え)がたくさん散りばめられているので、そこからお客さまに「物語の続き」を空想していただきたいのです。もちろん膨らませなくても良いと思っています。 日々お客様とお話して感じる事は、解釈の仕方は一人ひとり違うということ。お客様の感じたお話を聞くのがとても楽しいんです。
たとえば、旅行で訪れた場所とか、田舎の庭に咲いていたお花とか、「記憶」の断片とリンクして過去を懐かしむ方もいますし、いつか行ってみたい場所という「憧れ」とリンクしてワクワク想像する方もいますし...。私たちが思い付かないような発想を巡らせる方もいらっしゃいます。自分の思いと掛け合わせて、自由に物語を膨らませてもらえたらいいなと思っています。
ー木の枝分かれのような…?
平岩さん:そうですね。「幹まで育てているのであとは水をあげて下さいね」という気持ちです。あっちに伸びても、こっちに伸びても、伸びなくてもいいなって。ご自身の気持ちの良い方向に伸びて頂けたら嬉しいです。伸びていける「余白」って大切だなぁと思っています。「心地の良い」「自由」と感じてもらえるように、抜け感を大切にして制作や接客の時の言葉も選んでいます。ピシッとしすぎないというか、ちょっと緩い感じに。
お客さまと「一緒に喜び、讃える」イベントに。
ー今回の「島」のテーマは?
平岩さん:今回は「Fillyjonk Award(フィリフヨンカアワード)」。アワードの島を創り上げました。 わたしたちの創立15周年の祝いと「頑張ってきた皆様を讃え感謝する」という意味があります。 島の中心にはギリシャ神話の豊穣の女神「デメテル」を描きました。 今回の新作「60FLOWERS」は、コロナ禍の2020年に開催した「60SEEDS」(60種類 の種子)の続編となっています。
困難な状況でも歯をくいしばって種を蒔き、前を向くために制作した60SEEDS。あの時に蒔いた種が芽吹き花開いたのが「60FLOWERS」です。 コロナ禍は、お客さまも大変だったと思います。日常も変化しましたし...。 落ち着きを取り戻した今、みなさまの頑張りが実り、花が開いたことを「一緒に喜び、讃える」イベントを行いたく、タイトルをアワードとし、豊穣の女神デメテルのトロフィーをお配りしたいと思いました。3万円以上ご購入してくれた方、または「60 FLOWERS」をオーダーしてくださった方に、豊穣の女神デメテルをお贈りしています。
ー今回のポイントを教えてください。
平岩さん:「60FLOWERS」の総選挙の投票と動画(詳しくは後編で掲載)です。総選挙では、60種類のお花(60FLOWERS)の中から、人気投票を行っています。 もともとはコロナ禍の「60SEEDS」の時に、ご来店が難しい方にもオンラインで楽しんで頂くために企画しました。投票後はその中の人気な5点を 商品化して、そのほかの種は1点ものとしてお好きなジュエリー(リングやピアス)にオーダーする企画だったので、お客さまと一緒に商品化を進められて楽しかったですね。 今回も同じように総選挙とオーダー受注を行っています。
ーお客さまと一緒に企画を作り上げて、みなさんで讃えるイベントなんですね。 「讃える」ということがブランドのことではなくて、お客様に対してだったことには驚きました。
平岩さん:ふふ。汲み取ってもらえて良かったです。テーマのタイトルは最後まで悩みました。60FLOWERSにするか、Fillyjonk Awardにするか…。一番お伝えしたい事が「讃える」ことだったので…「アワード」にしました。「頑張ったね、みんな」 と一緒に共感したくて。自分たちではなく、 頑張ったお客さまたちへの賞なのです。
後編へ続く…
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\10/14(月)まで/
Showcase(Spiral 1F)にて新作発表展示会
開催中
\アワード投票開催中/
Fillyjonk Award "60 FLOWERS" 総選挙
開催中
\11/25(月)-12/29(日)まで/
「+S」Spiral Market 横浜赤レンガ倉庫
巡回予定