JA EN

岩江圭祐「USEFUL?」

SICF22 MARKET部門 グランプリアーティスト展
2022.4.29 − 5.8
岩江圭祐《SUSAB | soap》出展作品

若手作家の発掘・育成・支援を目的として2000年から開催しているアートフェスティバルSICF (スパイラル・インディペンデント・クリエイターズ・フェスティバル)の第22回MARKET部門グランプリ受賞者の個展を開催します。

岩江圭祐は、本体部分が銅や真鍮でできた文字盤のない腕時計や、使いかけの石鹸の形をしたアルミニウムのオブジェなどを制作。一見すると用途がわからないこれらの作品は、経年変化によって使い手とともに刻む特別な時間を可視化したり、それを持つ者の手をそっと慰めてくれます。岩江が生み出す作品たちは、機能的な側面が評価されがちな、ものに対する価値観に疑問を投げかけると同時に、使い手の心を沸き立たせ、日々の生活に喜びを与えてくれます。本展では、用と心をテーマに岩江のこれまでのものづくりを概観、新作を含む作品の展示販売を行ないます。

■ 出展作品

1.png
2.png
3.png

■ ️アーティストステートメント

 “なんかいい”という感覚は、大抵うまく説明ができない。 

私の幼少期からのお気に入りはプラレールよりトミカ、ソフビ人形より超合金ロボットでした。 

それは車や機械が好きだったからではなく、金属という素材のひんやりと冷たい無機質さや、おもちゃというには手に余る重量感など、私にとって必ずしも都合の良いことだけではないモノの在り方に心惹かれていたのかもしれません。 

それらは物としての実用性を超えて、心に訴える何かがあったのだと思います。 

本展は「用と心」をテーマに、物と人の関係性への思考の巡りから自らへの問いや気づきを発見するプロセスです。_ 岩江圭祐

 

■ SICF22 審査員コメント

物理的に役に立つものばかりが便利で、必要なものという訳では無いという作者の強いメッセージを  感じました。

そして実際に、気持ちに寄り添って存在するようなたたずまいに心惹かれたのでした。

明確な用途が無いようであるような、あるようで無いような。それでいてプロダクトとしてちゃんと   成立しているのはパッケージも手を抜かずに提示されているなど、難しいメッセージを伝えようとする真摯な姿勢があったからではないかと思います。用と心のバランスが絶妙な塩梅で成立した仕事を    高く評価しました。_鈴木マサル(テキスタイルデザイナー)

■ プロフィール
岩江圭祐 | Keisuke IWAE
1987年東京都生まれ。多摩美術大学工芸学科博士前期課程修了。
2015年より金属作家としての活動をスタートし、東京を中心に個展や企画展で作品を発表。
人間の行動原理や記憶にまつわるノスタルジックな感情から着想を得て作品を制作。用途ばかりに とらわれない、美しくもちょっと可笑しな存在として使い手に寄り添う「要具」を制作する。
主な受賞歴に「SICF22 MARKET部門」 グランプリ(2021)。現在は、アートワークやプロダクト デザインに加え、オリジナルの金具や什器の制作など様々な分野で活動している。
Website
Instagram
Twitter
■ 開催概要

SICF22 MARKET部門 グランプリアーティスト展
岩江圭祐「USEFUL?

会期:2022年4月29日(金・祝)−5月8日(日)11:00-20:00
会場:エントランス(スパイラル1F)
   東京都港区南青山5-6-23
入場無料

お問い合わせ03-3498-1171(スパイラル)
主催 : 株式会社ワコールアートセンター
企画制作 : スパイラル
協力 : CLIP、株式会社ステージフォー
アートディレクション : WALTZ. LLC

*開催にあたり、スパイラルではお客様およびスタッフの安全と健康に配慮した感染拡大予防対策をとっております。
*開催時の状況により、一部内容を変更する可能性があります。
*営業状況など 詳細はスパイラルウェブをご確認ください。

Column

SICF22 MARKET部門でグランプリを受賞した岩江圭祐の作品は、世の中を席巻する「もの」とその「良さ」に疑問を投げかけると同時に、そのものと共存する喜びを示してきました。 グランプリアーティスト展「USEFUL?」を目前に、岩江の作品を、使い手が作り手に、消費者が表現者に変化することを促す「コンテクストデザイン」に取り組む渡邉康太郎が読み解きます。

【同時開催】
SICF22 MARKET部門 受賞者展

グランプリアーティスト展と同時開催でSICF22 MARKET部門の4 名の受賞者が作り出す魅力あふれる作品/プロダクトを展示販売します。

会期 : 2022年4月29日(金・祝)−5月8日(日)11:00-20:00
会場:エントランス(スパイラル1F)
入場無料

■ 出展者一覧
harunasugie 川渕恵理子賞・ベストセールス賞
オブジェを身に纏うようなガラスジュエリーを展開。自身が感じている身体や心に関する問題をテーマとしたシリーズを主に発表している。_ harunasugie

1997年愛知県生まれ。2022年武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科ガラス専攻卒業。2022年東京藝術大学大学院美術研究科修士課程工芸専攻ガラス造形研究室在籍。
_

2021「SICF22 MARKET部門」 (スパイラルガーデン/東京) 
川渕恵理子賞・ベストセールス賞 受賞
2021 MIONA SHIMIZU × HARUNA SUGIE EXHIBITION 「透き間」((PLACE) by method / CIRCLE/東京)
2021 コラボレーション企画 Lautashi × harunasugie「Lautashi 0007 collection」
2021「harunasugie POP UP」(渋谷PARCOニュースタア渋谷店/東京)
Instagram
古川礼規 | Hiroki FURUKAWA 鈴木マサル賞
小さな紙のパーツに紐を通し、紙の側面によって構成されたストラクチャー。紙の側面が滑らかに動くことでPAPER SKINは色の波を発生させる。そして単なる紙でありながら生き物の肌のような 触り心地を与える。_古川礼規

1991年北海道生まれ。2015年多摩美術大学プロダクトデザイン専攻卒業。2018年多摩美術大学プロダクトデザイン研究室副手退任。タイのチェンマイに移住。2020年帰国、現在は東京を拠点に活動中。
_

2021「サンスター文房具アイデアコンテスト」 優秀賞 (グループ応募)
2021「SICF22 MARKET部門」 (スパイラルガーデン/東京)
鈴木マサル賞 受賞
2020「DESIGNART TOKYO 2020」(文喫 /東京)UNDER-30 選出
2020「Bangkok Design week 2020」(タイ)
2018「LEXUS DESIGN AWARD」ファイナリスト、「Milan Design Week」(イタリア)
Website
Instagram
中村圭 | Kei NAKAMURA 林口砂里賞
竹のもつ美しさが伝わるような、シンプルで力強いもの造りを 目指して製作している。_中村圭

栃木県生まれ。2017年大分県立竹工芸訓練センター修了。2017年 竹工房オンセ高江雅人に師事。2022年 独立。大分県別府市在住。
_

2021「工芸都市高岡クラフトコンペティション」準グランプリ、入選(富山)
2021 「SICF22 MARKET部門」 (スパイラルガーデン/東京)
   林口砂里賞 受賞
2021「くらしの中の竹工芸展」(大分)別府市議会議長賞
2020「くらしの中の竹工芸展」(大分)MPP賞
2020 「ARTS & CRAFT 静岡手創り市」(静岡)
Website
Instagram
ソワ | sower オーディエンス賞
外見の美しさだけでなく内面の美しさを大切にしてきた日本の心をテーマに、アクセサリーやテキスタイル、インテリアアイテムなどを展開する。_ソワ

1986年大阪府生まれ。2010年京都市立芸術大学工芸学科染織専攻卒業。2020年装心具ブランド「ソワ」設立。
_

2021「SICF22 MARKET部門」 (スパイラルガーデン/東京) 
   オーディエンス賞 受賞
2021個展「心が芽吹く装心具」展(iiba GALLERY/神戸)
2021「Wonder Journal」(Britomart/ニュージーランド)
2020「第31回公募2020日本ジュエリー展」入選
Website
Instagram

 

スパイラルの最新情報は、隔週木曜日配信のメールマガジンや公式SNSにてお届け中!

メールマガジンでは、スパイラル館内外での催事情報や商品情報をはじめ、メルマガ限定のコラム、プレゼントキャンペーンの配信など毎号盛りだくさんの内容です。

▶︎メールマガジンへのご登録はこちら

▶︎公式SNS Instagram Facebook Twitter

RELATED TOPICS

〒107-0062 東京都港区南青山5-6-23 MAP
03-3498-1171
SPIRAL ONLINE STORE
SICFspiral scholeFooterBanners--sal.png
 
象の鼻テラスSLOW LABEL  spinner_logo_footer.png