有機的なフォルムとポップなカラーリングで多くのファンを魅了しているガラス作家 高橋漠の1年半振りとなる新作展示と販売を行います。
古代の彫刻のようなどこかユーモラスで親しみを感じさせるフォルムを持つ作品は、過去に目にした風景や作品、インターネット上の画像など、作家の記憶の底に眠るビジュアルを呼び覚ましスケッチに起こすことから制作が始まります。ガラスパーツに姿を変えたイメージの数々は、完成形を定めずに、それぞれの色と形をブロック遊びのように組み合わせることで「見たことあるようで見たことがないようなもの」という高橋漠の独自性といえるフォルムを生み出しています。
幼い頃に目にしたアニメやテレビゲームの影響で、カラフルなものが大好きだと話す高橋の色彩への真摯な眼差しは、思いがけない色の取り合わせを現出し、見るものに新鮮な驚きと高揚感をもたらします。
ぜひ会場で高橋漠の色と形の世界をお楽しみください。
[作品販売状況のご案内]2021.08.20更新
大好評をいただき、作品は完売しておりますが、会場では展覧会最終日まですべての作品をご覧いただけます。
なお、作品をモチーフにしたポスター4種類は引き続き販売しております。
*ポスターも数量限定のため、ご購入を検討されているかたはお早めにご来館ください。
BAKU TAKAHASHI Exhibition ─MENTAL PICTURES #2─
会期:2021.8.17(tue) -8.29(sun) 11:00-19:00
会場:Entrance(Spiral 1F)
*開催にあたり、スパイラルではお客様およびスタッフの安全と健康に配慮した感染拡大予防対策をとっております。
*開催時の状況により、一部内容を変更する可能性があります。
*営業状況など 詳細はスパイラルウェブをご確認ください。
──MENTAL PICTURES
僕の作品は、記憶の中にあるビジュアルから始まります。
それらはどこかで見た風景や誰かの制作物、インターネット上の画像など様々なものがあります。その中から気になるものや、自分でも忘れていたようなものを掘り起こし、少しリラックスした気分でデフォルメしながらスケッチします。
スケッチをガラスパーツに作り変え、できたパーツを机にたくさん並べて組み合わせます。そのとき、元となっている記憶の文脈に縛られないように注意しています。説明しづらいですが、自分が自身の作業を観客のような視点で見ながら、外から創造に参加しているような感覚を大事にしています。
この制作プロセスは自分でも思い描けなかったようなものを作るために考えました。そうして出来上がった作品を「見たことがあるようで見たことがないようなもの」と捉えています。この「見たことがあるようで見たことがないようなもの」と向き合う時、僕はそれを何かに例えようと、また自分の記憶の中から似ているものを探し出そうとしていることに気が付きます。
もしかしたら僕の作品を見た人も、何かに例えたり、別の何かを思い出すかもしれません。人それぞれが作品に対して、それぞれの解釈を持つことを、僕はとても面白いなと思っています。
高橋 漠