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スパイラルが主催する公募型アートフェスティバル「SICF*」の出展作家を中心に、ご紹介するシリーズ「SPIRAL Creators File」。
今回は、織物の制作を中心に、染織独自の質感や色彩と素材が持つ背景やストーリーを重要な要素として制作をする、河本蓮大朗をご紹介します。河本はSICF18で森永邦彦賞(ANREALAGE デザイナー)を受賞しました。
地層をモチーフとした織物と時間についての作品《Strata》シリーズや、陶器で作られるはずの器を織物で作る《うつわ》シリーズに新作を加えて展示します。
《うつわ》シリーズを12/12まで会期延長して展示します。
みなさまのお越しをお待ちしております。
*SICF(スパイラル・インディペンデント・クリエイターズ・フェスティバル)は、スパイラルが主催する若手作家の発掘・育成・支援を目的とした公募展形式のアートフェスティバルです。
私の織物は古布から再生し変容していきます。
巨大な一枚になったり、器の形になったり、絵画やレリーフのような姿になったり、その可能性はどこまでも広がっているように感じています。
織物は紀元前4500年頃にエジプトで生まれたと言われています。
服やラグ、タペストリーなど織物は部屋や自分を彩るために、そして日用品として使うために進化してきました。
私は織物を「使うもの」ではなく「見るもの」として扱っています。
使うことをやめることで、織物の魅力を別の方向から発見できると考えているのです。
本展では「布をじっくり見る」面白さを体感してほしいと思います。
河本蓮大朗