オープン最初の展示として、画家の児玉麻緒の作品を紹介致します。
庭や道端で、ひそやかに、しかしのびのびと土に根を張り、太陽と共に生きる草花。そんな自然物に魅了されていると語る児玉麻緒は、大地のエネルギーがあふれるような強さと光のよろこびを、どっしりとした絵の具と明るい筆致のコントラストで描き出します。
2019 年にはフランスのジヴェルニーに滞在。クロード・モネが育て描き続けた庭と向き合う中で、自身のカンヴァスで巻き起こる歓びと葛藤と模索の先に見えたものと、庭に射す光が重なったと言います。うつろう天気、たたずむ石、生え重なる草花。庭のように変化する「生きる絵画」に挑戦し続けています。
今回は、そんなジヴェルニーで描かれた作品を展示。モネも見たであろう景色、そこに生きる物が描かれたアートワークを眺めることで、ビルの一室でありながら、光の変化に目を向け、ゆったりとした時間をお楽しみください。