課題解決ではなく「夢みること」からはじめよう
フランスの思索家・バシュラールは、著書『夢みる権利』で、芸術を語る中でこんなことを語りました。
「想像力とは、イメージを形成する力でなく、
むしろイメージを歪める能力である」
想像力を駆使し、夢を見ること。
今存在する物事や従来の感覚に変化を起こし
人を新たな地平に連れていくこと。
それは芸術家だけに許された特別な力でしょうか?
わたしたち全てに許された権利であり、
今この時代にこそ必要な力ではないでしょうか?
社会の課題、組織の課題、まちの課題。
さまざまな課題解決が新事業の起点となる中、
本企画では、アーティストが語る「夢」の話をヒントに、
夢みることから創造のうまれる場をめざします。
●会場:Spiral Room + オンライン
・Spiral Room(Spiral 9F)
〒107-0062 東京都港区南青山5-6-23 スパイラル 9F
・オンライン
オンライン参加希望の皆様にはZoomのURLをお送りします
●募集人数:20名程度
※特に、本プランの実現に関心ある地域事業者、企業、団体、NPOの皆様のご参加をお待ちしています。
<当日の内容>
16:00-16:10 「アーティストと新しい風景をつくる」
大田佳栄(スパイラル/株式会社ワコールアートセンター キュレーター)
16:10-17:30 クリエイティブ・ミーティング「夢みる光景」
髙橋匡太(現代アーティスト)
17:30-18:00 懇親会(会場参加者のみ)
ご参加希望の方はPeatixよりお申込ください。
光のアートで、夢みる光景をつくる
今回のゲストは、髙橋匡太さん。
光を素材にスケールのある作品を制作する現代アーティストです。
十和田市現代美術館や京都市京セラ美術館、東京駅100周年記念ライトアップなど、照明を用いて夜の建物に光と影・色彩を描く作品を手掛けています。プロジェクションで表情と声をあたえられた建物がお話を語り出す「たてもののおしばい」、ことばを街のスケールで表現する「おそいおそいおそい詩」など、日常の風景に介入していくパブリックプロジェクションワークは、各種の賞の評価をうけています。
また、越後妻有の広大な雪原に展開する「光の花畑」、夜空に浮かぶ気球から光が舞い降りる「夢のたねプロジェクト」、笑顔の描かれた小さな光が木々に実る「ひかりの実」は、たくさんの人と共に準備を重ねた多くの小さな光が空間に広がる光景を作ってきました。東日本大震災から10年目の2021年には、「ひかりの実」が、初出した陸前高田や気仙沼・南三陸・石巻で展示されメモリアルな時を刻みました。
今、髙橋匡太さんが夢みることは【夢みる光景/ Scenes of Dream】。
2021年に石巻で手がけたアートワーク「光の贈り物」。芸術祭の開催期間の52日間、石ノ森漫画館を1日ごとに1つの色で染めました。それぞれの色は、石巻に関わりがある「私」から「大切な誰か」への贈り物です。
「わたしからあなたへ」届けられる色は、一人ひとりの思いをのせたメッセージとなり石巻の街に光を灯しました。自ら一人ひとりのメッセージを読み、言葉を色彩に落とし込む作業を進める中で、「一人ひとりの物語」と「土地の風景」の関係を考えるようになったという髙橋匡太さん。
今回のトークのためにあらためて石巻を訪れ変わりゆく風景を前に、髙橋匡太さんは何を夢みるのでしょう?
多様な主体が出会い、語る場
スパイラルでは、1990年代から国内外のアーティストと様々な地域・企業・人とのマッチングから独自性ある企画や事業を推進してきました。このクリエイティブ・ミーティングも、アーティストの語る「夢」の話をヒントに、多様な主体が出会い、語り合い、共に新しい事業や次の時代の価値を考える場となることをめざします。
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