1500年の時を経て、パレスチナ難民キャンプの下から出現した
伝説の古代都市オルトシア。
古代の地層から浮かび上がる、破壊と再生、その未来。
レバノン出身で、パリを拠点に活動する映画監督・アーティストのジョアナ・ハジトゥーマ&カリル・ジョレイジュ。カンヌやベルリンなど国際的な映画祭の常連であり、2017年には最も革新的な現代美術作家に与えられるマルセル・デュシャン賞も受賞した彼らは、これまで一貫して、レバノンや中東世界の歴史記述やその物語構築をテーマに作品を作り続けてきた。
その二人が2024年に発表した最新パフォーマンスは、パレスチナ難民キャンプの下から出土した、伝説の古代ローマ都市オルトシアを巡る物語だ。レバノンの北部、ナハル・エル・バーリドの難民キャンプは、2007年の国内武力衝突で破壊されたが、皮肉にもそのおかげで紀元551年の津波によって消失した古代ローマ都市が姿を現した。
まさにポンペイに次ぐ考古学的大発見だが、発掘調査は難民たちにとって「第二の強制移住」を強いてしまう。このジレンマから二人は、考古学者との対話や歴史記録を舞台上に召喚し、暴力と破壊が続く中東の地層に、未来へのタイムカプセルを埋め込む。
■ジョアナ・ハジトゥーマ&カリル・ジョレイジュ
[レバノン/フランス]
「オルトシアのめくるめく物語」開催概要
日時:2月24日(月・祝)15:00*ポストトークあり / セット券対象
2月25日(火) 17:00*セット券対象
会場:Spiral Hall(Spiral 3F)
東京メトロ銀座線・半蔵門線・千代田線「表参道駅」B1出口前、B3出口より徒歩1分
上映時間:約70分
料金:
単券
一般|3,000円(税込)
学生|2,500円(税込)
*要予約、自由席
セット券
一般|5,000円(税込)
学生|4,000円(税込)
*要予約、自由席
*同日に上演のメイ・リウ「Homesick for Another World」
と合わせた、2演目対象のセット券です。
言語:
英語(日本語字幕つき)
関連企画:
ジョアナ・ハジトゥーマ&カリル・ジョレイジュ 映画上映「スミルナ」ほか
日時 |
2月26日(水)19:00 *ポストトークあり
3月1日(土)11:30 / 16:30
3月2日(日)11:30 / 13:30
日時|2月23日(日)、24日(月・祝)
◻︎クレジット
企画 | ジョアナ・ハジトゥーマ&カリル・ジョレイジュ
考古学者|ハディ・シュエリ
リサーチ|マイサ・マートゥク、メートル・ジュリアン・ゴスブ
撮影|タラル・フーリー、ジョー・サーデ、カリル・ジョレイジュ
映像編集|ティナ・バス、シベル・ナデル
アニメーション|ロラン・ブルット
3Dアニメーション|マイサ・マートゥク
音響編集・録音|シャリフ・アラム、ラナ・イード(Studio DB)
音楽|シャーベル・ハベール、The Bunny Tylers
スタジオ・マネージャー|タラ・エル・フーリー・ミカエル
製作|Kunstenfestivaldesarts
共同制作|Points communs – Nouvelle scène nationale de Cergy-Pontoise et du Val d’Oise
協力|Galerie In Situ – fabienne leclerc
東京公演
会場協力|株式会社ワコールアートセンター
助成|在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ、笹川日仏財団
都市にあらたな「コモンズ(共有地)」を生み出すプロジェクト、シアターコモンズ。
第9回目となる今回は、「ブレス・イン・ザ・ダーク/暗闇で呼吸する」をテーマに、演劇や各種パフォーマンス、観客参加型のプログラムなど、都内各所にて開催!
シアターコモンズは、演劇の「共有知」を活用し、社会の「共有地」を生み出すプロジェクトです。日常生活や都市空間の中で「演劇をつかう」、すなわち演劇的な発想を活用することで、「来たるべき劇場/演劇」の形を提示することを目指しています。演劇的想像力によって、異質なものや複数の時間が交わり、日常を異化するような対話や発見をもたらす経験をアーティストとともに仕掛けていきます。
シアターコモンズは、港区内に拠点をもつ国際文化機関、ゲーテ・インスティトゥート東京、アンスティチュ・フランセ日本、オランダ王国大使館とNPO法人芸術公社が実行委員会を形成し展開します。