⼝という⼝が覆われて、舞台の上のおしゃべりも、少し、しづらくなった昨今。ならいっそ、おしゃべりを⽌めてみたら、私たちには何が残るのでしょうか。
『ZIPPED』では、パフォーミングアーツの表現を⼤きく占めてきた「⾔葉」をあえて制限。新進気鋭のパフォーマーたちが、様々な「無⾔」を操る作品を上演します。
ここからは少しの間、⼝にチャックを。
豊かな無⾔に、⽿をすませてみてください。
『ZIPPED』、静かに、静かに、はじまります ──。
プログラム詳細は、各作品タイトルをクリックしてください。
作家自身がカメラの前で規則的なリズムで瞬きを続けている映像作品「I.C.A.N.S.E.E.Y.O.U」(2020)を、今回特別にZIPPED Ver.として制作。このリモートワーク状況下における見慣れた雰囲気を再現し、あえてラフなZoomのレコーディング機能での収録映像となります。
*2021年2月7日(日)限定で、百瀬文さんによる、WebミーティングアプリZoomを使用した関連プログラムも開催しました。(アーカイブはございませんご了承ください。)
〈日常にある“サイレント”が持つドラマ性〉をテーマにした公演『Silent Scenes』(2020)より、「裏と表」を再演。マイムを駆使した表現で、観客の前と舞台裏で切り替わるパフォーマーのコミカルな姿をノンバーバルに見せていきます。鑑賞者とのコミュニケーションを積極的に行いつつも、徐々に静寂に引き込むパフォーマンスで、『ZIPPED』の幕開けを飾ります。
Photo : Hajime Kato
非接触的に伝わる〈言葉〉が自分の脳に影響したことにより、思考や行動、体調に影響を及ぼすとしたら、私たちは言葉で他人に触れ続けているのではないか。身体感覚や接触をテーマに制作をしてきた石川佳奈が、同時代の〈空気〉をミニマルな形で可視化・体感する実験的パフォーマンスを行います。
Photo : Hajime Kato
多数のコンペディションで評価され、社会性のある作品を生み出してきた久保田舞が、今回は舞台上のモノと自身の身体との関係性やエネルギーのやり取りを軸に作品を展開します。身体性を道具(=モノ)にまで拡張しエネルギーを伝えることを手がかりとして、接触を無くし距離を取ることが基本となる時代に力強く応答します。
Photo : Hajime Kato
非常事態の途にあって、わたしたちは以前に増して積極的に食卓を共に囲むことについて考え、食卓を新たな条件や材質、設計によって作り変えているようにさえ感じます。本作では、現在できるかぎり避けるべきとされている『食卓を共に囲むという行為』を捉え直し、フィクションとして上演します。
Photo : Hajime Kato
国内外で活躍するコンテンポラリーダンスカンパニーOrganWorks に所属し、注目されているダンサー、渡辺はるか。今回は彼女自身の作品として、振付・出演のダンス作品を発表します。獲物や犠牲というの意味の〈Prey〉、祈りという意味の〈Pray〉、劇・演奏するという意味の〈Play〉、3つのプレイから着想を得て、日常の行為から動きが広がっていくサイレントダンス作品です。
Photo : Hajime Kato
大石麻央が作った動物のマスクをダンサーの荒悠平が被り、400年以上生きるサメの日常生活を演じる作品『400才』のスピンオフ。ゆっくりと行われる営みを通して、生活や関わりに思いを馳せる時間体験を促す。現在マスクが必須な社会でのコミュニケーション問題にも呼応し、顔からの情報が少ない身体による、静かなパフォーマンスを行います。
Photo : Hajime Kato
冨士山アネットが送る、〈見えない事〉にまつわる作品集『Invisible Things』 より「Unrelated to You」を特別Ver.で再演。「世界を取巻く“Tolerance/Intolerance (寛容さ/不寛容さ)”に、私達は今どう立ち向かうのか」をテーマにパフォーマンスを行う。認知やコミュニケーションのずれを逆手に取り、完成度の高い痛快なパフォーマンスとして成立させる本作品で、『ZIPPED』全体のトリを飾ります。
Photo : Hajime Kato
無言に耳をすますパフォーマンスフェスティバル
ZIPPED
ZIPPED Performing Arts Festival
Performances leaving you speechless
開催日時
2021年2月7日(日)15:00〜 【終了いたしました】
*約180分程度の上演を予定しています。
開催形式
ライブ配信/オンデマンド配信
視聴料
ライブ配信 :500円(税込)【終了いたしました】
オンデマンド配信:800円(税込)【終了いたしました】
*詳細はページ上部の【オンデマンド配信】欄をご確認ください。
出演
荒悠平と大石麻央/石川佳奈/久保田舞/ゼロコ/冨士山アネット/村社祐太朗/百瀬文/渡辺はるか(OrganWorks)
文化庁委託事業「文化芸術収益力強化事業」
主催:文化庁、株式会社ワコールアートセンター
企画制作:スパイラル
フェスティバルディレクター:秋山きらら(スパイラルプロデュース部)
会場:スパイラルホール(無観客)
舞台監督:杣谷昌洋、川上大二郎
照明:竹内右史(株式会社ストーリー・レーン)
音響:浮岳厚(株式会社ストーリー・レーン)
イラスト:ヤギワタル
グラフィックデザイン:石神正人
記録撮影:加藤甫
フェスティバルの模様を、参加アーティスト、観客、ライター、カメラマンなど、それぞれの視点から、ZIPPEDの本番や、開催までの各フェーズでは何が起こっていたのかを振り返り、パフォーミングアーツと配信の未来について考えていきます。
<公演レポート>
詳細は、記事タイトルをクリックしてください。
https://spinner.fun/article/series/zipped/4036/
ダンス研究
呉宮百合香
主な研究対象は、2000年代以降の現代ダンス。ダンスアーカイヴの構築と活用に関する調査も行なっている。フランス政府給費留学生として渡仏し、パリ第8大学(芸術学)と早稲田大学(文学)で修士号を取得。日本学術振興会特別研究員(2017〜2019)。公演評や論考、インタビュー記事の執筆のほか、ダンスフェスティバルや公演の企画・制作にも多数携わる。「TOKYO REAL UNDERGROUND」事務局長、NPO法人ダンスアーカイヴ構想「デジタルダンスアーカイヴ」コーディネーター。研究と現場の境界で活動中。
https://spinner.fun/article/series/zipped/4061/
Webライター・明日のアー主宰
大北栄人
インターネットのおもしろサイト”デイリーポータルZ”にて記事や動画を作り、2015年にコントのユニット”明日のアー”を旗揚げ。身の回りにいる個性豊かな人達を舞台にあげて、一般の人の一般的な視点のコントをする。監督した短編映画で”したまちコメディ大賞グランプリ”を受賞。
https://spinner.fun/article/series/zipped/4082/
木下知威
1977年福岡県北九州市生まれ。横浜国立大学大学院修了。博士(工学)。建築計画学・建築史・近代史。とくに近代日本の身体障害者の歴史について研究している。著述に『伊沢修二と台湾』「点字以前」「指文字の浸透」「ひとりのサバイブ」など。
<アーティストインタビュー>
連載:ZIPPEDを振り返る
https://spinner.fun/article/series/zipped/4167/
聞き手:秋山きらら(編集部/ZIPPEDフェスティバルディレクター)、テキスト:白井愛咲、秋山きらら
連載:ZIPPEDを振り返る
https://spinner.fun/article/series/zipped/4176/
聞き手:秋山きらら(編集部/ZIPPEDフェスティバルディレクター)、テキスト:白井愛咲、秋山きらら
連載:ZIPPEDを振り返る
https://spinner.fun/article/series/zipped/4195/
聞き手:秋山きらら(編集部/ZIPPEDフェスティバルディレクター)、テキスト:白井愛咲、秋山きらら
連載:ZIPPEDを振り返る
https://spinner.fun/article/series/zipped/4138/
聞き手:秋山きらら(編集部/ZIPPEDフェスティバルディレクター)、テキスト:白井愛咲、秋山きらら
連載:ZIPPEDを振り返る
https://spinner.fun/article/series/zipped/4149/
聞き手:秋山きらら(編集部/ZIPPEDフェスティバルディレクター)、テキスト:白井愛咲、秋山きらら
連載:ZIPPEDを振り返る
https://spinner.fun/article/series/zipped/4159/
聞き手:秋山きらら(編集部/ZIPPEDフェスティバルディレクター)、テキスト:白井愛咲、秋山きらら
連載:ZIPPEDを振り返る
https://spinner.fun/article/series/zipped/4204/
聞き手:秋山きらら(編集部/ZIPPEDフェスティバルディレクター)、テキスト:白井愛咲、秋山きらら
<対談レポート>
※ご視聴いただける内容はどのオンデマンド配信チャンネルでも同一です。
※視聴方法、視聴の際の注意事項は各プラットフォームのウェブサイトをご確認ください。
※配信媒体は変更となる場合がございます。
体験、音楽、バラエティ、映画、スポーツなど様々なカテゴリのオリジナルコンテンツやLIVE配信を提供する、360度VR動画をメインとした配信プラットフォームです。
配信開始:2021年2月18日(木)〜2022年2月28日(月)
視聴料:800円(税込)
配信ページ:https://www.360ch.tv/video/show/3018
※7日間レンタル
※視聴には360Channelへの会員登録(無料)が必要です。
■観劇三昧
全国467劇団の舞台本編映像が視聴できる、演劇に特化した配信サービスです。
配信開始:2021年2月25日(木)〜2022年2月28日(月)
視聴料:800円(税込)
配信ページ:https://v2.kan-geki.com/tvods/detail/50
※7日間レンタル
※視聴には観劇三昧へのフリー会員登録(無料)が必要です。
※月額会員の方もレンタル視聴料が必要になります。
■ U-NEXT
映画やドラマ、アニメの名作から最新作まで、20万本以上の豊富なコンテンツ数が特徴の動画視聴サービスです。
配信開始:2021年2月25日(木)〜2022年2月28日(月)
視聴料:800円(税込)
配信ページ:https://video.unext.jp/title/SID0055789?rid=BN00053
※7日間レンタル
※視聴にはU-NEXTへの会員登録(31日間トライアル無料)が必要です。
※月額会員の方もレンタル視聴料が必要になります。