食の鼓動 – inner eartip
食をもとめる生命の鼓動に耳をすませ、身体の記憶を呼びさます
(食べない)食の三夜連続ライブパフォーマンス
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スパイラルでは2017年12月28日(木)─30 日(土)の期間、フードディレクター 野村友里の企画・ 演出によるライブパフォーマンス「食の鼓動─inner eatrip」を開催します。
本公演では音楽家、料理家、ダンサー、医学博士、デザイナー、陶芸家、映像作家など幅広いジャンルの クリエイターや各界のプロフェッショナルの協演により、「食」によって形づくられる身体の「鼓動」を、 臨場感あふれるパフォーマンスで展開します。また、関連企画として、野村友里ディレクションによる特 別展示のほか、医師 稲葉俊郎と出演アーティストによるトークセッションも開催します。
生きる糧として、ときに心を満たすため、たくさんの食事を享受してきた身体感覚にアプローチし、自ら の奥底に眠る生命=食の記憶を想起させる(食べない)食のライブパフォーマンス「食の鼓動─inner eatrip」を是非ご覧ください。
ー公演によせて
たぶん、この世の中の多くのことは
たぶん、私たちをつくるあらゆることはすべて目に見えないもので繋がっているのだと思う。
そして、そんなことをまったく感じるでもなく 今この瞬間も、ただ黙々と生き続けている生命がある。
木は水をごうごうと吸い上げる。水の中では魚たちがたゆたい 空には鳥たちが舞う。
土の中では虫や微生物がうごめき地上には草花たちがそよめいている。
世界が回るその中で人間も間違いなく、同じ生命体の一部だ。少し前 自分の内なる力を強く感じたできごとがあった。
情報が入らなくても
旅に出なくても
比べなくても
ただ生きている。それだけで凄いことなんだ。
自分の生命力を信じる、自分の内の声をきく、 無意識の状態をつくる 、たくさんの生命の力を取り込んで 今日を明日を生きる糧にする。
口から食べる、身体のための食事。 エネルギーを摂りこむ、心のための食事。
私たちはあらゆるものを滋養にして生かされている。
固形物や液体でない魂のいのちの食って、なんだろう。
ときには目を閉じて たくさんの声に、感覚に、カラダを委ねてみる。
そうすれば、今この瞬間、 同じように脈打つ生命の連なりが、 体に響きはじめるのではないだろうか。
この時を共有しあえることができれば幸いです。
野村友里
あなたは、自分の「鼓動」を聞いていますか。
一番身近にあるものは心臓の鼓動です。胸に手を当てて耳をすましてみてください。
誰かの胸に耳を当ててみてください。心臓は私たちがお母さんのお腹の中にいたときから、すでに動き始めていました。
胎児年齢で 5 週頃(妊娠 7 週頃)から、心臓は 1 秒に 1 回のリズムで動き出しています。
命がけでこの世界に生まれ落ちてきた後も、止まることなく今もまさに動き続けています。
あなたがこの世界での役割を全うする未来まで、鼓動の音色が止むことはないでしょう。
楽しいときも辛いときも、嬉しいときもかなしいときも、常に鼓動は鳴り続けているのに、 その存在や音や響きを忘れやすいのは不思議なことです。
危険な時や身体に不調が起きたときだけ、自分の心臓の鼓動を感じるのは皮肉なことです。
今も、あなたは燃えるような鼓動を打ち続けています。もっとも身近で鳴り続ける音として。どくっ、どくっ。
自然界に生きているものは、すべて鼓動を打っています。鼓動とは命のリズムです。
動物は心臓の鼓動を打ち、植物は天地と調和して共に自然の鼓動を打ちます。
春、夏、秋、冬。光、雷、雨、風、闇。 それは自然の鼓動。
わたしたちはあらゆる生命と日々を生きている。生きている限り、鼓動は止むことがない。
鼓動は重なり続けている。鼓動は鳴り続けている。 あなたは、いのちの「鼓動」を聞いていますか。
稲葉俊郎(医師、東京大学医学部付属病院循環器内科助教)
開催概要
食の鼓動 – inner eartip
公演日時
2017年12月28日(木)─30日(土)
28日(木)29日(金) 開場:20:00/開演:20:30
30日(土) 開場:17:30/開演:18:00会場
スパイラルガーデン(スパイラル1F)
ゲストパフォーマー
12月28日(木)永積 崇(ハナレグミ)
12月29日(金)UA
12月30日(土)熊谷 和徳チケット
椅子席:7,000円(前売)/7,500円(当日)
立見席:5,000円(前売)/5,500円(当日)*全席自由・整理番号付・価格は税込
企画・構成
野村友里
音楽構成
青柳拓次
音楽演出
青柳拓次、ささたくや、曽我大穂、高木正勝、渡辺亮
料理演出
勝見淳平、吉川倫平、紺野真
共催
eatrip/株式会社ワコールアートセンター
企画
eatrip
企画協力
スパイラル
協賛
サラヤ株式会社/JTQ 株式会社/株式会社ウェルカム
後援
J-WAVE
テキスト・トークセッション
稲葉俊郎(東京大学医学部付属病院 循環器内科 助教)
メイングラフィック
さとうみかを
フライヤーデザイン
樋口裕馬
テクニカルディレクション
遠藤豊(Luftzug)
音響演出
牟田口 景(WHITELIGHT)
照明
田代弘明(DOTWORKS)
関連企画
いのちの鼓動 トークセッション
医学博士 稲葉俊郎と食の鼓動公演ゲストアーティストの永積崇、UA、熊谷和徳が日 替わりで登場する、「鼓動」をテーマとしたスペシャルトークセッションを開催。
開催日時
12月28日 15:00─16:30 Talk Session1朗読「言霊」 ゲスト:永積 崇(ハナレグミ)
12月29日 15:00─16:30 Talk Session2献歌「呼吸」 ゲスト:UA
12月30日 13:00─14:30 Talk Session3振動「リズム」 ゲスト:熊谷 和徳※お申込みは、11月12日(日)よりPeatixにて開始します。
会場
スパイラルホール(スパイラル 3F)
定員
各回 80 名
参加費
2,500 円/「食の鼓動─inner eatrip」公演チケットをお持ちの方1,500 円
食道 展(仮称)
開催日時
2017年12月28日(木)─30 日(土)11:00~19:30 ※30日のみ~17:00
会場
スパイラルガーデン(スパイラル 1F)
野村 友里 のむら ゆり/フードディレクター、フードクリエイティブチーム「eatrip」主宰
主な活動として、レセプションパーティなどのケータリングフードの演出や、料理教室、雑誌の連載、ラジオ番組、TVやCM のフードディレクション等。それらを通して食の可能性を多岐に渡って表現し、その愉しさを伝える。2011年には、「シェ・ パニース」のシェフたちとともに、「生産者」「料理人」「消費者」をつなぐ参加型の食とアートのイベント“OPEN harvest”を開催。その経験を経て日本のシェフたちとともに、その土地土地の風土や文化を、食を通じて身体に取り込んでいくことをコン セプトに“nomadic kitchen”プロジェクトを始めた。2012年東京原宿に、豊かな緑と光と風に恵まれた「restaurant eatrip」をオープン。初の監督作品となる食のドキュメンタリー映画『eatrip』は 2009年公開、現在はDVD化され販売中。「近著に「おいしい手帖」マガジンハウス、年明けには東京食のガイドブック「tokyo eatrip」講談社出版予定」
稲葉 俊郎 いなば としろう/医師
医師、東京大学医学部付属病院循環器内科助教。1979年熊本生まれ。心臓を内科的に治療するカテーテル治療や先天性心疾患が専門。往診による在宅医療も週に一度行いながら、夏には山岳医療にも従事している(東大医学部山岳部監督)。医療の多様性と調和への土壌作りのため、西洋医学だけではなく伝統医療、補完代替医療、民間 医療も広く修める。2011年の東日本大震災をきっかけに、医療があらゆる領域との創発を起こすために、様々な分野を横断した活動を始める。出演歴:MANSAI 解体 新書その弐拾六(世田谷パブリックシアター、2016年7月30日)、SWITCH イ ンタビュー 達人達「大友良英×稲葉俊郎」(NHK、2017年3 月11 日)、アンサ ンブルズ東京(UA + 稲葉俊郎、2017年10月15 日)など。
青柳 拓次 あおやぎ たくじ/音楽家
1971年 東京、クラシック・ギタリストの家系に生まれる。1990年TVのオーデ ィデョン番組を経て、Little Creaturesでデビュー。1991 年 渡英。帰国後は、Double Famousやソロ名義のKAMA AINA、青柳拓次などでも数々のアルバムをリリース。映画や舞台、TV番組の音楽を作曲し、詩人、写真家としても作品を発表。2013年新 たなるプロジェクトとして、輪になり声が渦を巻く、参加型コンサート”CIRCLE VOICE”を沖縄のヤンバルからスタートさせる。2016年絵本「かがり火」、UA 「Japo」(プロデュース)、Little Creatures「未知のアルバム」を発表。それぞれ全国ツアーを実施。
ささたくや/料理家、音楽家
1979年、東京生まれ。世界60カ国以上の旅の暮らしから、料理、音楽、靴づくりなど、さまざまなことを学ぶ。2013年より、高知県四万十川のほとりのだんだん畑の上に建つ古民家に移住し、より土地に根ざした自給自足を志す暮らしをはじめる。 全国各地で不定期にローフードレストラン「TABI 食堂」や音楽会を開催。TABI は、 中米を1年間一緒に旅した馬の名前。2016年にローフードのレシピと旅のエッセイ本『ささたくや サラダの本』(エムエム・ブックス=刊)を刊行。
曽我 大穂 そが だいほ/音楽家
1974年生まれ。音楽家、多楽器奏者。映像などを使い1本の映画のような物語性の高いライヴを展開し続ける音楽グルー プ”CINEMA dub MONKS”を率いる。2014年よりファッションデザイナー〈スズ キタカユキ〉と照明作家〈渡辺敬之〉との舞台グループ”仕立て屋のサーカス”をスタ ートさせた。その他、〈二階堂和美〉〈原田郁子〉〈ハナレグミ〉〈キセル〉など様々なミュージシャンのライブサポートやレコーディングメンバーとしての活動や、CM 音楽の演奏や制作(ライフカード、洋服の青山、スプライト、富士ゼロックス、他 )、小説家〈いしいしんじ〉との即興公演など様々なジャンル(映画、ダンス、演劇、写真家)との音楽制作・演奏も手掛けている。これまでに、CINEMA dub MONKS として3枚のCD アルバムと1枚のアナログ盤をリリース。
高木 正勝 たかぎ まさかつ/音楽家、映像作家
12歳よりピアノに親しむ。19歳より世界を旅し撮影した映像で作品を作りはじめる。2001年アルバム『pia』をニューヨークより発表。以降、 国内外でのコンサー トや展覧会をはじめ、映画音楽(『おおかみこどもの雨と雪』『バケモノの子』、スタジオジブリを描いた『夢と狂気の王国』)、数多くのCM音楽を手掛けるなど幅広く活動している。2013年、兵庫県の小さな里山に住み始めたことを機に、様々な表現者と作り上げるコンサート”山咲み(やまえみ)”に取り組み始め、2016年秋には 15人超に及ぶ編成の”大山咲み”をロームシアター京都で成功させた。続く2017年初夏には自身の映画音楽を中心としたオーケストラ・コンサートを行った。
渡辺 亮 わたなべ りょう/パーカッショニスト
1958年、神戸市生まれ。武蔵野美術大学卒業後、ブラジルのパーカッションを中心として、EPO、ショーロクラブなどと演奏活動を開始する。音楽に色彩と空間を与えるパーカッショニストとして、様々な音楽シーンでのアーティストとの共演、レコーディングに参加する。青山「こどもの城」の講師を経て、佐渡「鼓童」アースセレブレーション、いわき芸術文化交流館アリオスなど、全国にてパーカッションのワークショップを行う。ソロ・ アルバムに「ウォレス・ライン」「モルフォ」、著書に「レッツ・プレイ・サンバ」(音 楽之友社)がある。現在は自身の活動として、自ら描いた妖怪画の展示、画集の刊行、 演奏を行う「妖怪探訪」を開催。
永積 崇 ながづみ たかし(ハナレグミ)/音楽家
高校2年の頃よりアコースティック・ギターで弾き語りをはじめ、1997年、SUPER BUTTER DOGでメジャー・デビュー。 2002年夏よりバンドと併行して、ハナレグミ名義でソロ活動をスタート。10月25 日に7 枚目となるニューアルバム 「SHINJITERU」を発売。東京スカパラダイスオーケストラや富田ラボの作品にゲストボーカルとして参加し、サントリー「角ハイボール」の CM ソング「ウイスキー が、お好きでしょ」や、満島ひかりが出演する資生堂「専科」のCM曲も歌唱。その深く温かい声と抜群の歌唱力を持って多くのファンから熱い支持を得ている。
UA ウーア/歌手
UAとは、スワヒリ語で「花」という意味を持つ言葉。大阪出身。母方の故郷は奄美大島。1995年「HORIZON」でデビュー。『情熱』『悲しみジョニー』『ミルクティ ー』などのヒット曲を持ち、映画主演、NHK 歌のお姉さんと活動は多岐に渡る。2016年には7年ぶりのオリジナルアルバム「JaPo」(ヤポ)をリリース。また、2005 年より都会を離れ、田舎で農的暮らしを実践中。現在はカナダに居住。
熊谷 和徳 くまがい かずのり/Tap Dancer
1977年仙台市生まれ。 15歳でタップを始め19歳で渡米。帰国後は個人活動のみならず東京にKAZ TAP STUDIO開設、仙台市文化事業団とのTAP THE FUTURE 立上げなど後進の育成にも尽力。2012年文化庁の助成を受け再び NYへ。2014年Bunkamuraオーチャードホールで2回の公演を成功に収める。2015年blue note NYでライブを開催。 National Tap Dance Dayで日本人初となる2014Flo-Bert Life Achievement 賞受賞。2016年あらゆるジャンルのダンスの最高峰の賞といわれる通称”BESSIE AWARD”の”OUTSTANDING PERFORMER”(最優秀パフォーマー)を受賞。新たなタップダンスの未来を創造し続けている。
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