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ナチュラル・ファンクション
身体とシステムの両方を活用しながら、媒体の限界を押し広げ、新しいアートの経験、現実世界的なアートの経験を提供する展覧会
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NFTや他の新しい媒体は、熱狂的な注目を浴びていると同時にそれはアートなのかという当然の問いを投げかけられています。そこから一歩退いた場所から「ナチュラル・ファンクション」展が焦点をあてるのは、伝統的な媒体──絵画、彫刻、ドローイング──を扱いつつも間違いなく今日的な美的感覚を探究する国際的なアーティストたちです。彼ら彼女らを特徴づけるのは、みずからが選んだ媒体を極端な方向、驚くべき方向に押し進めようとする意志でしょう。ある種のアートワールドは、アートもアートヒストリーもないところで、商業的な取引のスピードとスリルのみによってみずからを正当化しながら愚鈍な位置に開き直っていますが、本展の参加作家たちはそれに対してそれぞれに過激な立ち位置に身を置いています。
竹﨑と西村は異なる世代に属していますが、同時代の絵画に対して独特で新鮮なアプローチを取る作家であり、近年はコラボレーションも展開しています。J・パーカー・ヴァレンタインは、消去と反復、そして画面に刻まれる最初の印づけを最も重視することで、ドローイングを安全地帯の外へと押し出します。一方で大竹利絵子は、彫刻という媒体に新しい命を吹き込みます──彼女は木というソリッドな素材を、超現実的で形而上学的な人体の形象へと変貌させるのです。ヴァルダ・カイヴァーノが生み出す絵画作品は、控えめで揺るぎのないオブジェクトという絵画の地位を問い直します。物質的な素材を用いた実験はときに物事を大きく変形させますが、最年長の参加者である杉戸洋はそのような力を象徴する作家です。彼の作品はチャーミングで、愛らしい魅力に溢れていますが、現在の日本において実のところ杉戸は最も過激な画家でしょう。
展覧会タイトルの「ナチュラル・ファンクション」は、身体のあり方のみならずシステムのあり方をも指し示す言葉です。本展の参加作家たちは、身体とシステムの両方を活用しながら、媒体の限界を押し広げ、新しいアートの経験、現実世界的なアートの経験を提供するのです。
(ジェフリー・ローゼン)
開催概要
ナチュラル・ファンクション
会期
2022年5月12日 (木) -23日 (月) 11:00-20:00
会期中無休/入場無料会場
スパイラルガーデン (スパイラル 1F)
主催
小山登美夫ギャラリー
協力
MISAKO & ROSEN、KAYOKOYUKI
会場協⼒
株式会社ワコールアートセンター
出展作家
ヴァルダ・カイヴァーノ
西村有
大竹利絵子
杉戸洋
竹﨑和征
J・パーカー・ヴァレンタイン催事に関するお問合わせ先
小山登美夫ギャラリー
TEL: 03‒6434‒7225
The English on this site is automatically translated.