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Portrait in hand#13

さまざまな分野で活躍する女性たちの手。
その表情や仕草から伝わるそれぞれのライフストーリー

題字はゲストの手筆によるものです。

自分の良さを引き出すために自分と向き合う

卓球選手 森田彩音

森田彩音
photo: 井上佐由紀

 5歳の時、家族と行ったボーリング場の2階にあった卓球場で、初めてラケットを握りました。その時に卓球経験者だった両親を相手にとても良い反応をしたらしく、それから地元のスポーツ少年団に入り、本格的に卓球を始めることになりました。その後、父がクラブチームを作ったので、小学生の間はそこで父の指導のもと、毎日練習をしていました。

 小学一年生の時に、ピアノの発表会と卓球の試合が重なってしまい、両親には「どちらを選んでもいいよ」と言われ、すごく悩んだ末、自分で卓球を選んだ記憶が鮮明に残っています。卓球の練習は週7日、ピアノは週1、2日だったので、自然と卓球にウエイトを置いていたんだと思います。ピアノも大好きだったので、小学校を卒業するまで続けていました。当時は気分転換などとは思っていませんでしたが、今思うと、ピアノと卓球、性質の異なるものを習っていたことで、リフレッシュできていたのだと思います。一つのことだけをやっているとしんどくなってしまいますもんね。

 中学からは地元を離れ、JOCエリートアカデミーに所属し、今日まで卓球漬けの日々。2018年から始まった卓球リーグ「Tリーグ」に、2019年のシーズンから参加させてもらっています。Tリーグでの対戦相手は世界で活躍するトップ選手ばかりで、一人ひとりの1勝に対する思いがとても強く、気迫もすごいので、学生の試合とは大きく違いとても勉強になります。最初は、期待より不安の方が大きかったですが、私はラリー型を得意としているので、相手より1本でも多く繋げるという自分の強みをより引き出すための作戦を考え、そして、相手選手に気迫負けしないように闘志を持って、強気なプレーをするように心がけています。

 今後は、Tリーグで、チームを盛り上げられるような存在になること、そして、全日本でもしっかり結果を出すことを目標としています。2020年のオリンピックでも多くの日本人選手が活躍すると思うので、ますます卓球界が活気づくことを楽しみにしています。卓球は、実際に観ると印象が変わるスポーツ。テレビや映像で観るのと、実際に会場で観るのとでは、スピード感が全く違うと思うので、ぜひ試合を観にきて欲しいです。

インタビュー・文 編集部

森田彩音(もりた・あやね)
1997年、静岡県生まれ。右シェークドライブ型。中央大学 卓球部に所属しながら、2019年より世界のトップ選手が集う卓球「Tリーグ」のトップおとめピンポンズ名古屋に加入。シーズン序盤から善戦を続け、今後の活躍に注目が集まる。今シーズンは2020年2月まで。詳しくはTリーグ公式サイトをご覧ください。

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