無釉のマットな白磁を中心に制作する鈴木仁子の個展を開催いたします。

タイトルの「dressing」には、「覆う」「装う」「癒す」といった意味が込められています。
釉薬を使わない白磁には、光と影、内と外の移ろいが静かに映し出されています。さらりとした手触りには、やわらかさと緊張感が、静かに重なって感じられます。

白磁は、焼成の熱に耐えながら、その白さを保ち、やわらかく包み込んでいきます。
そこには、強さと繊細さ、気高さとおだやかさが、互いに寄り添いながら息づいています。
ふたつが包み合いながら、ひとつにも、ふたつにもならず、ただ静かに、その「あわい」にとどまっています。

装身具のほか、花器やオブジェも並びます。ぜひご高覧ください。